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2009/05/19

PING-PONG

「いいな、お前は悩みとかなさそうで」
「あるよ、色々と」

「どんな?」
「なんで人は死ぬのかなー、とか」

「人がいつまでも生きてたら怖いだろ」
「怖いか?怖くはないと思うけど」

「だっていつまでも昔のこと笑われるだろ」
「他人のことなんかどうせ忘れちゃうよ」

「いや、どうだろ」
「笑われることでもしたの?」

「いや、べつに」
「いいじゃん、教えろよ」

「ホントに?笑わない?」
「もちろん」

「笑ったら殺すぞ」
「大丈夫」

「ピンポン玉が入って取れなくなったの」
「どこに?」

「おしりの穴に」
「なんで?」

「なんか、ぐうぜんに」
「偶然でありえるの?」

「こう、バーンといったらポーンときてバババッって」
「全然わかんないけど」

「そっか、わかんないか。残念だよ」
「それ、何歳くらいの時に?」

「あれはね、10歳くらいだったかな」
「ふーん」

「おしりにピンポン玉が入ったまま救急車で運ばれた」
「ずいぶんとおおごとだ」

「そしたら医者が長いピンを出してきたんだよ、針金みたいな」
「なにそれ怖い」

「で、そのピンをおしりの奥に入れてひっかけたの」
「ピンポン玉を?」

「うん。そしたらポンッってとれた」
「ふっ・・・」

「笑った」
「いや、笑ってない」

「ちょっとだけ笑った」
「まあ、ちょっとだけ」

「あー」
「あの、すいません」

「んー、でさ、それを同級生に話したら、みんなに笑われて」
「言わなきゃいいのに」

「言いたかったんだよ、当時の俺は」
「まあ、小学生が救急車のったら言っちゃうか」

「それからあだ名が『ピンポン』になった」
「そうなるよね」

「体育で卓球やってるだけで大爆笑」
「うーん」

「最近まで同級生にはそのあだ名で呼ばれてた」
「だろうね」

「うん」
「大変でしたね、ピンポンさん」

「やめろよ」
「ピンポンさん」

「殺すぞ」
「勘弁してくださいよ、ピンポンさん」

「あー」
「ごめん、謝る、謝るから」

「・・・。」
「ホントごめん、お前の気持ちもわからずに申しわ」

「死んだ方がいい」
「うー」

「死なない人間がいたら怖いよ」
「・・・ぐひ・・・う・・・」

「みんな忘れてほしい」
「ぐ・・・」

「みんな忘れよう」
「」

「・・・。」
「」

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