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2008/07/02

Psychedelica

 俺は座りながら、そして寝そべりながらテレビを見ている。何か目的があって見ているわけじゃなく、テレビがついているからなんとなく見ている。1分前に何の番組を見ていたかなんてまったく覚えてない。

 よくわからないCMが終わり、番組と番組のあいだにある3~4分のニュース番組が始まった。ニュース番組独特のピンと矯正されたような音楽、どこかの夜景、番組のタイトル文字。そしてテレビ画面の中央にアナウンサーが映る。40歳前後の男性。地味めなスーツとネクタイ、マジメで清潔感のある髪型。

 そのままニュース原稿を読み出すものだと思っていると、アナウンサーはカメラの斜め後ろあたりを見ながらそこにいるのであろうスタッフ達と笑いながら話している。彼らが話している内容はよく聞きとれなかったが、その場にいる人たちにだけ通じる話だという事はわかった。

 「あ、これは放送事故だな。放送されているって気が付いてないんだ」

 なかなか見ることの出来ない光景だと直感した俺は、その画面をいつもよりも注意深く観察していた。そのうちアナウンサーやスタッフが「放送中」だと気がついて大慌てするに違いない。そして気まずい空気になるんだろう。色々と大変だ。

 そんな期待と不安が入り混じりながら観察を続けていたが、彼らはいつまでたっても放送されていることに気がつく気配がない。なんだろう、どうなっているんだろう。

 すると画面が急に切り替わり、サイケデリックな色使いとぐにゃりと丸まった字体で見たことのない番組タイトルが現れた。どうやらこれはお笑い番組の企画だったらしい。

 俺はなるほど、そうきたかと感心した。すっかりだまされた。新番組かな。面白そうだから見てみようと思っていたが、タイトルの文字が出たままいつまでたっても画面が変わらない。なんだか様子のおかしい番組だなと思っていた。

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